気温は暖かくなってきましたが、連日風が強いですね。
強い風は、なんだか もういらないものをバササーっと吹き飛ばしてくれる感じがして好きです。
風が吹くたびに、いやな記憶、いやな感情、もういらない信念観念などが、ウロコみたいになって ぶわーっと風にのって 飛んでいくイメージをしてスッキリしています。
「んもー、髪ぐしゃぐしゃ」ってイライラするより、いいでしょう?
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さてさて。中断していましたが「本当の自分につながる質問」を再開していこうかと思います。
こちらの話は「本当の自分に問いかける」というシリーズになっています。でもここからは、使えるフレーズ集なので、どこから読み始めても大丈夫です。
経緯や過去の内容をまとめたリンク集をつくってみましたので、きちんと順番で読みたい!という方は参考になさってくださいね。
おすすめフレーズ
今日ご紹介するフレーズは
「本当に?」
「なぜそう思うの?」
「その信念は私を幸せにしている?/ それを採用するのね?」
です。
「本当に?」
一度立ち止まろう
ひとつ目のフレーズは「本当に?」です。
どういう時に使うかというと、自分に問いかけて「でも、こうだし…」と否定的な回答が浮かんだ時に使います。
例えば、「いまの仕事が嫌なら、何をやってみたい?」と自分にきいて「WEBデザインに興味あるなぁ」って思ったとします。
でもその後って、以前の記事でも取り上げましたが、否定のオンパレードですよね。
「でも、この歳で未経験だしな」とか「ネットで検索すると予測変換に “WEBデザイナー やめとけ” って出てくるんだよな」とかね。そういう時に使います。
すかさず「本当に?」ってきくんです。
ここで大事なのは、「本当にそうなのかどうか」ではありません。一度立ち止まることが目的なんです。
私たちは思考の癖ができている
なぜ一度立ち止まる必要があるのか。私たちは多くの場合、生きる上で、自分を閉じ込めるような思考を使う癖ができているからです。
私たちは今まで、至る所で
「あれはやってはだめ、これはやってはだめ」
「人に迷惑をかけてはだめ」
「ルールを守り、皆と同じでないとだめ」
「失敗はよくないこと」
「短所は改善しないといけない」
と教えられてきました。
その結果、「自分を責める癖」「失敗を恐れる癖」がついているんです。
我々の脳や思考というのは、意識を向けたものが拡大する、加速するという特性があります。そして、加速した思考、強くなった思考というのは癖になりやすいんですね。まるで草原を何回も歩いて道ができているように。
でも、それって本当に事実なんでしょうか?それは本当にあなたを幸せにする事実なんでしょうか?
私の実体験
私がうつ病だった時のカウンセリングの話をしようと思います。
当時 私は、自分は仕事ができないやつで、先輩からもできないやつだと思われていて、先輩は課長に報告しているだろうから、課長からも そう思われていると思っていました。
さらには、課長は社内の人とも仲が良いから、私ができないことは社内に知れ渡っているんじゃないかと思っていました。
できないと思われているだろうなと思うと、気軽にきくことができなくて「こんなこと質問できない…自分でなんとかしなくちゃ…」と、自分で抱え込んでどんどん辛くなっていたんです。
その話をカウンセリングできかれた時のことです。
心理士の先生に、「私は先輩や上司から、できないと思われています」と言いました。
先生は「そうなんですか?」と訊きました。私は「はい」と答えました。
「彼らに、“君はできない人だね” と言われたことがあるのですか」と訊かれました。「いえ、それはないですが…。でも、そう思います。」と答えました。
「なぜそう思うのでしょう?」と訊かれました。
「資料のレビューではいつも修正点があるし、たまに挨拶をかえしてくれない時があるし、なんか態度が冷たい気がするんです」と言いました。
そうしたら先生は
「入社2~3年目のあなたが、社会人歴10年以上の先輩や課長と同じレベルで仕事をできないのは、そんなにおかしなことなんですか」と訊きました。
「 あれ……?うーん、確かに… 」と思いました。
さらに
「先輩や課長は、自分たちの 入社数年目の頃のでき具合と比較したうえで、年次の割に出来ないと言っているのでしょうか?」と訊かれました。
「いや多分、そこまでは考えていないだろうな」と思いました。「今の自分たちの目線で、レビューしていると思います」と答えました。
「だとしたら、社会人歴10年以上の人と、数年の人のレベルが違うのって、自然なことなのではないでしょうか」と先生が言いました。
先生は、こうも訊きました。
「彼らではなく、一般的に、誰かに挨拶を返さない時って、どういう場合があるでしょう?」と。
「うーん…。自分に言っていると思わなかった… 、聞こえなかった… 、急いでいた、別のことで頭がいっぱいだった、体調が悪かった、機嫌が悪かった…… 」
驚きました。嫌われている以外にも、こんなに可能性があったんです。しかも私のせいではないものが。
私の中では、揺るぎのない事実だったんです。何か月も悩み続けて、うつ病にまでなったくらいですから。
でも、ただ視野が狭くなっていただけ。思考が特定の方向に偏っていただけ。自分で決めつけていただけ…ということに気が付いたんです。
そこに気付いて、帰ってから いろんな思い込みに「本当にそうか?」と投げかけてみました。そうしたら、事実ではないのに事実だと思い込んでいることが、出るわ出るわ。
「うつ病になったから人生終わりだ」
「本当にそう?」
「…いや、それでも病気と上手く付き合いながら生きている人はいるな」
「でも私なにもできないからな…」
「本当にそう?」
「…一応、学生のアルバイトとはいえ、学生時代はリーダー任されたり、サークルでマネージャー長として評価してもらっていたな…」
どんどん紙に書き出していきました。そして「なんだ、事実なんて全然なかったんじゃん」と思いました。
というより、未来にいろんな可能性がある以上、はっきり事実だと断定できることなんてなかったんです。そして「考えるだけ無駄だったんだな」とも思ったんです。
面と向かって「あなたは私のこと、できないなと思っていますか」ときいて「はい」と言われでもしないと、事実だと断定できなかったんだなと。単なる可能性にすぎなかったんだな、ということに気付いたわけです。
「なぜそう思うの?」
上記の体験談を読んでいただいたら、お分かりかと思いますが、私たちは もうすっかり『事実』だと思い込んでいるんですね。
なので、当時の私のように、「本当に?」ときかれた時に「本当だよ、だってね、あぁなんだよ、こうなんだよ」と立証が始まるんです。
そこで使うのがこの質問です。「なぜそう思うの?」って。
ここでも大事なのは、答えをだすことではありません。いったん立ち止まることです。本当に本当に本当にそうなのか?って。
「その信念は私を幸せにしている?」「それを採用するのね?」
私はカウンセリングの中で、先生に「新人のあなたができないのは、そんなにおかしいことなの?」って気付きをもらいましたよね。
でも、ひとりで自分会議をしている時、「本当に?」「なぜそう思うの?」に対しては、当時の私のように、ひたすら『事実の立証』が続くのではないかなと思います。
もちろんカウンセラーさんの力を借りることも よいことですが、ひとりでもできる事として、この質問は非常に有効です。
「その信念は私を幸せにしている?」
「(幸せにしないと知っていてもなお)それを採用するのね?」と。
ここで「Yes」という人はまずいないのではないかな。たいていは「うっ…。でもじゃあどうすれば…。」ってなると思います。
そうしたら、自分が今 事実だと信じ込んでいることに対して「この信念はもう使わない」と宣言するんです。
それで??と思うと思いますが、いったんそれでOKです。
そんなんで大丈夫!?と思うと思いますが、大丈夫。私たちの意図の力って偉大なんです。
草原の中で「こっちの道には進まない」と決めて、もうそっちに足を踏み入れないようにしたらどうなるか。道がどんどん薄れていきますよね。すごい勢いをだしていた自転車だって、何回かブレーキをかけていたら次第にとまっていきます。
そうしたら、視野が少し広くなるので「まぁ、こういう可能性もなくはないか…」っていうのが出てくるんです。あとは、その答えを否定しないこと。そうしたら少しずつ負のループの勢いは落ちていきます。
後日談
最後にひとつ後日談を。
私は、先輩にたくさんダメ出しをされて「私はできない人間だ」と思い込んでいましたよね。
その会社を辞めて、思考を変えることに向き合い、幸せだと感じられる日々が増えてきたある日、当時お世話になっていた上司が亡くなり、久々に先輩と会う機会があったんです。
その時に「あの時はごめん」と謝られたんです。「あんなことになると思わなかった」と。
そして
「いろいろダメ出ししたけれど、君は出来ていなかったんじゃない。むしろ、すごく出来ていた。先輩として威厳を保つため、頼ってもらうために、重箱の隅をつつくようなダメ出しをしていたけれど、君の1個上の先輩よりもきちんと出来ていたよ。」と。
愕然としましたよね。あれだけ悩んだ私の時間、うつで苦しんだ時間、なんだったんだと思いました。
そして思ったんです。「事実じゃなかったんじゃん」って。あれだけ事実だと思い込んでいたのに。
多分あの当時、仮に面と向かって「私はできない人間ですか?」ときいたら「できていないよ、ここもダメだし、ここも違う」って言われていたんだと思います。でも、実際はできていたわけですよね。事実じゃなかったわけですよね。
だから、もう自分の感覚だけを信じようって思ったんです。
当時、私は、会社で物凄く評価されている この先輩がいうんだから、本当に私は出来ないんだろうなと思っていました。
でも、そんなのあてにならなかったんだなって。自分の感覚が一番正しかったんです。
だから、自分を信じてください。あなたのためにならない事実に力を明け渡さないで。自分に力を取り戻してください。
「本当に?」は そのはじめの一歩になります。


